2006年07月18日

レターで書いた研究を論文で出していいか?

通常,レターとして掲載された論文は,拡張して原著論文(レターに対してフルペーバという)として 投稿することが許されている.
How to write a scientific paper
http://www.okada-lab.org/~okada/Ronbun.html

研究会や全国大会、国際会議で書いた研究を論文として出すこともできます。ですが、論文誌によっては国際会議での発表との差分を要求される場合もあるので、投稿予定の論文誌に確認してみる必要があります。
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2006年04月13日

ほんとうのファインディング・ニモ

アニメ映画「ファインディング・ニモ」は
カクレクマノミの息子ニモを探すお父さんの物語
なのですが、
実際のカクレクマノミの生態と物語を照らし合わすと・・・

カクレクマノミはイソギンチャクと共生して集団で生活しています。
集団のなかで一番大きいのがお母さん。
その次がお父さん。
お母さんが死ぬと、お父さんは性転換して、お母さんになります。

物語ではお母さんが冒頭で死んでしまうのですが、
ほんとうなら、この時点で、それまでのお父さんは、
お母さんになってしまいます。

お父さんは誰がなるのか、というと、
子供のなかで一番体が大きいのがお父さんになります。

ニモには兄弟はもういなかったから、
ニモを探し出せたら、ニモがお父さんになるはずです。
ということは、ほんとうのファインディング・ニモは親子愛の物語ではなく、
将来の夫を探し出す女性の恋愛の物語なのです。

性転換する魚は結構あります。
オスとメスの体の構造があまり違わない生物の場合、
性転換する方が、エネルギー的に効率がよかったりするためです。
人間みたいに性器や体つきが大きく異なる生物では、
手術してホルモンをたくさん注射しないと性転換できません。

魚の生態って結構面白いですね

ファインディング・ニモ
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4 お魚に対する態度が変わる??!
5 楽しめます!泣けます!
5 感動!!!

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2006年04月12日

ゲーム理論に学ぶつきあい方の科学

怒ると恐い人だと思われているが、怒らない人がよい。
なめられるとダメ。

政治学者アクセルロッドは「囚人のジレンマ」大会を開き、
勝つ戦略はTIT FOR TAT(オウム返し)であることを発見した。
つまり、裏切られたら裏切り返すが、
相手が協調してくれているかぎり協調するという戦略である。

つきあい方の科学―バクテリアから国際関係まで
R. アクセルロッド Robert Axelrod 松田 裕之
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5 第4章をまず読むと良い。面白いゲーム理論の中級書。

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2005年02月26日

ホモサピエンスが生き残った理由

生物学的なヒト属のなかには私たち人類(ホモ・サピエンス)の他にも、
ネアンデルタール人(約20万年前〜約3万年前)や
ホモ・ハビリス(250万年前〜200万年前)など、
過去には他の種もいた。
しかし、現在生き残っているヒト属はホモ・サピエンスだけである。
なぜ、ホモ・サピエンスだけが生き残ったのか?

ホモ・サピエンスに最も近い種であると考えられている
ネアンデルタール人との大きな違いは「のど」にある。
ホモ・サピエンスの声帯はのどの奥にあり気道が長いが、
ネアンデルタール人の気道は短い。
そのために、ホモ・サピエンスは複雑な言語を発することができ、
豊かなコミュニケーションが可能であった。
ネアンデルタール人は母音がうまく発音できなかったらしい。

ネアンデルタール人がホモ・サピエンスに駆逐されたかは不明であるが、
もし両者が戦ったらコミュニケーション能力は大きな武器であろう。
現代の戦争でも情報は戦況を一変させる力を持っている。

母音がうまく発音できると、
どれほどコミュニケーションが容易になるだろうか?
日本語の場合、5つの母音と10(?)の子音がある。
この母音と子音の組み合わせで50の音を出すことができる。
15(5+10)覚えるだけで50を扱うことができるわけである。
世界の言語を見てみると、知っている限り全ての言語に、母音と子音があり、
この組み合わせの力を使っている。

この「組み合わせ」は言語の至る所で見られる。
母音と子音を組み合わせて多くの音をつくるように、
50の音を組み合わせて多くの単語をつくり、
多くの単語を組み合わせてさらに多くの文をつくり、
多くの文を組み合わせてさらに多くの文章をつくる。

遺伝子も同じような組み合わせの力を使って、
4つの塩基(ATGC)を組み合わせて20のアミノ酸をつくり、
20のアミノ酸を組み合わせて多くのたんぱく質をつくり、
多くのたんぱく質を組み合わせて多くの細胞をつくり、
細胞→生物→社会・・・と、
簡単なものの組み合わせが階層的につながり、
複雑なものを創り出されている。

進化には、この組み合わせの階層が重要な鍵を握っていると思われる。

進化する階層―生命の発生から言語の誕生まで
進化する階層―生命の発生から言語の誕生まで
なぜ進化が起こるのか?という大問題に取り組んだ名作

NHK 地球大進化
http://www.nhk.or.jp/daishinka/program06.html
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2005年02月05日

脳とコンピュータの違い

最近のコンピュータはどんどん賢くなってきている。

しかし、依然、人間にはできて、コンピュータにはできないことはたくさんある。
人間と自然な会話をすることもできないし、
創造的な企画書を書くこともできない。

また逆に、コンピュータにできて、人間にできないこともたくさんある。
400984423×9152390143を計算するのにコンピュータは一瞬でできるし、
googleなどの検索エンジンでは何十億ものWebページから一瞬にして
キーワードが含まれるページを教えてくれる。

なぜこのように脳ができることと、コンピュータができることは違うのか?

脳はいまだ謎が多いが、
現在までで分かっていることを現在のコンピュータと対比すると
コンピュータ
計算ユニット数200億ニューロン1CPU
計算速度200Hz3GHz
エラー率高いほぼ0
となる(コンピュータは普通のパソコンのもの)。

計算ユニット数は同時に計算することができる数。
コンピュータは並列化すればこの数を増やすこともできるが、
200億並列計算機は技術的にも資金的にも不可能である。

計算速度は1秒間に行うことができる計算の数。
G(ギガ)は10億なので、コンピュータは脳の1000万倍以上早く計算できる。

コンピュータはエラーがあったら、
全く動かなくなってしまうのでほぼ0である。
一方脳はエラーを結構起こす。
しかし、うまく動いている。

このように脳とコンピュータはその原理的にも大きな違いがある。

最近の人工知能の研究は、
脳の原理をまねて人間のように考えるものをつくろうとするのではなく、
コンピュータの特長である計算速度、記憶容量を最大限生かして、
限られたことだけできるようなものをつくる、という研究が多い。

IBMのスーパーコンピュータがチェスの世界チャンピオンに勝つことはできたが、
そのスパコンは頭がいいとは言えない。
ただチェスしかできない、人間だったら全くどうしようもない人である。

もちろん、このような研究は、工学的な応用が様々考えられ、意味のある研究である。
しかし、この方向で研究を進めて行ったのでは、
人間のように考えるコンピュータをつくるのは難しいような気がする。

脳の簡単な数理モデルから作られたニューラルネットは、工学的にも成功した。
今後、また新たな脳科学の発見から、
人工知能の分野に大きな発展があることを期待している。

関連文献
心は機械で作れるか
心は機械で作れるか、ティム・クレイン
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2005年01月18日

基本的な多変量解析、データマイニング、機械学習の手法がサラっと分かる!

図解入門 よくわかる多変量解析の基本と仕組み―巨大データベースの分析手法入門 、山口和範、高橋 淳一、竹内光悦、秀和システム

インターネットなどから誰でも簡単に大量の情報をできる時代。検索エンジン、メールソフト、ゲームなどなどいろんな所で使われている多変量解析の基礎技術が、簡単に絵をまじえて紹介されている本です。

大学の一般教養で習うような統計学からはじまり、回帰分析、主成分分析、クラスター分析など多変量解析の基本がサッと勉強できます。その後には、データマイニング・人工知能技術であるアソシエーションルールや決定木、さらにはニューラルネットワークや記憶ベース推論、最近はやりのSVMまで書かれてます。

この本で幅広い手法の知識をえた後、自分が使えそうな手法を選んで専門的な本で詳しく勉強するとよいと思います。
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2005年01月17日

生成文法をお勉強

生成文法がわかる本
生成文法がわかる本、町田健、研究社

「生成文法ができるかぎりやさしく解説」された本。しゃべり言葉で書かれていて、ときどき筆者のツッコミが入ったり、とっつきやすい本です。

生成文法について今まで知っていたことは、まずチョムスキーが考え出したものということ。あとは、世界中には色んな言語があるんだけど、人間だったら誰でも言葉をしゃべれるのは、生まれつき文法を持っているからで、そのあらゆる言語のベースとなる文法が生成文法だ、ということでした。でもしっかり生成文法がどんなものか知らなかったので、この本で勉強してみました。続きを読む
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2005年01月12日

はじめての言語学、黒田龍之介、講談社現代新書

言語学についてやさしく書かれた本。これを読んで言語学をもっと勉強したいな〜とまでは思わなかったが、言語学とはどんなものなのか、言語学の考え方が理解できました。続きを読む
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2005年01月04日

精神と自然、グレゴリー・ベイトソン、佐藤良明訳、新思索社

精神とは何か?という問に挑んだ本。ここで言う精神とは、人間の心だけでなく、生物、社会、自然など、物理学的方法では理解することのできないものすべてを指す。ベイトソンはこれらは同じ形式的規則性を持つと考え、精神において重要なものは「関係」であると述べている。精神は相互作用する要素からなり、個々の要素では持ち得なかった新たな情報がその相互作用(関係)から作られるのである。原著は1979年に書かれたものであるが、科学者が学ぶべき箇所が数多くあり、ちょっと前にブームになった複雑系の考え方にもつながる。続きを読む
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ロボットにつけるクスリ、星野力、アスキー出版局

プロフェッサー星野と若手社員ベン君の対話を通して、人工知能の限界、知能をつくるときの問題点、人工生命・複雑系的アプローチなどについて、書いた本。おもしろく書かれているので気楽に読めます。1996年あたりの複雑系ブームは終わってしまったけど、コンピュータを人間の知能に近づけるためには、この本で書かれているような考え方が必要なんじゃないかな。続きを読む
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2004年12月29日

行列の微分の公式集

行列の微分は、要素毎に微分してから行列にもどせばできるけど、計算が面倒なので、下の公式集は重宝します。

Matrix Reference Manual
http://www.ee.ic.ac.uk/hp/staff/dmb/matrix/calculus.html

The Matrix Cookbook
http://2302.dk/uni/matrixcookbook.html

線形代数―数理科学の基礎
線形代数―数理科学の基礎
行列の基礎から数値計算、行列の微分に関する記述まで
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2004年12月26日

内なる目 -意識の進化論-、ニコラス・ハンフリー、垂水雄二訳

4年くらい前にも図書館でかりて読んだことがある本ですけど、また読んでみたいって思って買ってみました。人間がなぜ心(自己意識)をもっているか?という問に対して、「内なる目」という自分の心を見るための器官として進化したという説が書かれた本。とても読みやすく、終わりまでスラっと読める本です。自己意識の起源についての話ももちろんおもしろいですが、その話から派生する、遊びや夢、占い師についての言及など、なるほど!と思わせる部分がたくさんあります。

内なる目説を簡単に要約すると、
人間は集団生活するようになって飛躍的に生存能力を高めた。集団生活をするためには他人の心が分からないと困る。他人を理解しようとするときに、自分がもしその人だったらどう思うか?と考えるとうまくいく。つまり、他人のモデルを自分の中に構築し、シミュレーションしてその過程および結果を見ることで、他人の理解につながるのである。そのとき、自己意識がなければシミュレーションの結果を見ることはできない。自己意識は、他人の心を理解するために進化したものなのではないだろうか。

自分の心が分かるのは他人を理解するためには必要なものかもしれないって思いました。最近のコンピュータはかなり知的なことをやっているけど、人間みたいに他人とコミュニケーションとることはまだまだ不可能です。会話できるコンピュータをつくるためには自己意識を持たせないとダメなんですかね。そうだとすると、そんなモノができるのはまだまだ当分先になりそう。最近は単純な会話をするプログラムとかはたくさんあって(人工無脳、chatbot)、自己意識は入ってないけど、これはこれでおもしろいです。

遊びは現実の生物的ないし社会的な結果を危険にさらすことなしに、起こりうる感情ないしアイデンティティを体験することだ。

自分が様々な体験をしていないと、その他人の立場に立つことはできない。子供の遊びというものは、実際に自分を危険にさらすことなく、擬似的に様々な体験をするためのもの。例えばママゴトでお母さんの体験をするとかこの典型例ですね。子供が○○ごっこが好きなのは、進化的な要因もあるとは、奥が深いです。

前途にどんな社会的状況が来ようとも迎える準備が一番よくできているのは、若いときから最も幅の広い個人的体験を蓄えた人間であったにちがいない。

色んな経験をするっていうのは大切なことだってあらためて感じました。何事にも挑戦する心が必要ですね。いつかその経験がやくに立つはず!と思って

内なる目―意識の進化論 科学選書
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2004年12月23日

眠りについて

寝つきが悪いことがよくある。何とかならないかと遮音カーテン、アロマテラピーを買ってみたが何にも改善しない。本屋でその関係の本をパラパラ立ち読みしてみると、朝にパッと起きることが大切だと、いくつかの本に書いてあった。眠る前の環境を整えることが大事と思っていたけど、目覚めが大切だとは。二度寝は厳禁らしい。二度寝ほど至福のひとときはないのに。。。で試してみると、朝パッと起きると寝付きもよくなった。効果アリです。朝からかなり強い意志をもって起きないといけないのがツライけど。そのうち習慣になるといいなぁ。あと、牛乳もイイっぽい。牛乳には、トリプトファンというアミノ酸が含まれているのだけど、このトリプトファンは睡眠を誘発する神経ホルモンのメラトニンの材料になるらしい。こんな科学的根拠を聞かされると効き目がある気がする。「病は気から」です。
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海馬と扁桃体−記憶と感情

知覚されるとその情報は各知覚野から海馬と扁桃体に同時に送られる。海馬、扁桃体は、それぞれ記憶、感情に大きな役割を果たしており、モノを記憶できるかできないかは、その時の感情が大きく左右するらしい。だから、知りたい!と思ったときにトコトン調べることが重要。また、記憶する対象に感情を込めると忘れにくくなったりするハズ。
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