2005年02月26日

ホモサピエンスが生き残った理由

生物学的なヒト属のなかには私たち人類(ホモ・サピエンス)の他にも、
ネアンデルタール人(約20万年前〜約3万年前)や
ホモ・ハビリス(250万年前〜200万年前)など、
過去には他の種もいた。
しかし、現在生き残っているヒト属はホモ・サピエンスだけである。
なぜ、ホモ・サピエンスだけが生き残ったのか?

ホモ・サピエンスに最も近い種であると考えられている
ネアンデルタール人との大きな違いは「のど」にある。
ホモ・サピエンスの声帯はのどの奥にあり気道が長いが、
ネアンデルタール人の気道は短い。
そのために、ホモ・サピエンスは複雑な言語を発することができ、
豊かなコミュニケーションが可能であった。
ネアンデルタール人は母音がうまく発音できなかったらしい。

ネアンデルタール人がホモ・サピエンスに駆逐されたかは不明であるが、
もし両者が戦ったらコミュニケーション能力は大きな武器であろう。
現代の戦争でも情報は戦況を一変させる力を持っている。

母音がうまく発音できると、
どれほどコミュニケーションが容易になるだろうか?
日本語の場合、5つの母音と10(?)の子音がある。
この母音と子音の組み合わせで50の音を出すことができる。
15(5+10)覚えるだけで50を扱うことができるわけである。
世界の言語を見てみると、知っている限り全ての言語に、母音と子音があり、
この組み合わせの力を使っている。

この「組み合わせ」は言語の至る所で見られる。
母音と子音を組み合わせて多くの音をつくるように、
50の音を組み合わせて多くの単語をつくり、
多くの単語を組み合わせてさらに多くの文をつくり、
多くの文を組み合わせてさらに多くの文章をつくる。

遺伝子も同じような組み合わせの力を使って、
4つの塩基(ATGC)を組み合わせて20のアミノ酸をつくり、
20のアミノ酸を組み合わせて多くのたんぱく質をつくり、
多くのたんぱく質を組み合わせて多くの細胞をつくり、
細胞→生物→社会・・・と、
簡単なものの組み合わせが階層的につながり、
複雑なものを創り出されている。

進化には、この組み合わせの階層が重要な鍵を握っていると思われる。

進化する階層―生命の発生から言語の誕生まで
進化する階層―生命の発生から言語の誕生まで
なぜ進化が起こるのか?という大問題に取り組んだ名作

NHK 地球大進化
http://www.nhk.or.jp/daishinka/program06.html


posted by xi at 18:13 | Comment(0) | TrackBack(1) | 自然科学
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旧人はいかなる兵器で襲撃されたのか
Excerpt:  ネアンデルタール人とは、現代よりおよそ十万年前に存在した旧人である。死者の埋葬を行うという宗教的行動が見られ、脳の容量は現代人と変わらないとされるも、文明と呼べるものは持たなかった。最古の文明が興る..
Weblog: あやしうこそものぐるほしけれ
Tracked: 2005-03-03 14:44
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