2004年12月26日

内なる目 -意識の進化論-、ニコラス・ハンフリー、垂水雄二訳

4年くらい前にも図書館でかりて読んだことがある本ですけど、また読んでみたいって思って買ってみました。人間がなぜ心(自己意識)をもっているか?という問に対して、「内なる目」という自分の心を見るための器官として進化したという説が書かれた本。とても読みやすく、終わりまでスラっと読める本です。自己意識の起源についての話ももちろんおもしろいですが、その話から派生する、遊びや夢、占い師についての言及など、なるほど!と思わせる部分がたくさんあります。

内なる目説を簡単に要約すると、
人間は集団生活するようになって飛躍的に生存能力を高めた。集団生活をするためには他人の心が分からないと困る。他人を理解しようとするときに、自分がもしその人だったらどう思うか?と考えるとうまくいく。つまり、他人のモデルを自分の中に構築し、シミュレーションしてその過程および結果を見ることで、他人の理解につながるのである。そのとき、自己意識がなければシミュレーションの結果を見ることはできない。自己意識は、他人の心を理解するために進化したものなのではないだろうか。

自分の心が分かるのは他人を理解するためには必要なものかもしれないって思いました。最近のコンピュータはかなり知的なことをやっているけど、人間みたいに他人とコミュニケーションとることはまだまだ不可能です。会話できるコンピュータをつくるためには自己意識を持たせないとダメなんですかね。そうだとすると、そんなモノができるのはまだまだ当分先になりそう。最近は単純な会話をするプログラムとかはたくさんあって(人工無脳、chatbot)、自己意識は入ってないけど、これはこれでおもしろいです。

遊びは現実の生物的ないし社会的な結果を危険にさらすことなしに、起こりうる感情ないしアイデンティティを体験することだ。

自分が様々な体験をしていないと、その他人の立場に立つことはできない。子供の遊びというものは、実際に自分を危険にさらすことなく、擬似的に様々な体験をするためのもの。例えばママゴトでお母さんの体験をするとかこの典型例ですね。子供が○○ごっこが好きなのは、進化的な要因もあるとは、奥が深いです。

前途にどんな社会的状況が来ようとも迎える準備が一番よくできているのは、若いときから最も幅の広い個人的体験を蓄えた人間であったにちがいない。

色んな経験をするっていうのは大切なことだってあらためて感じました。何事にも挑戦する心が必要ですね。いつかその経験がやくに立つはず!と思って

内なる目―意識の進化論 科学選書



posted by xi at 22:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自然科学
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