2005年12月22日

「大地の子」山崎豊子

中国に残された日本人戦争犠牲孤児の物語。
取材3年、執筆5年かけ綴った大作。

カタイ内容で読みにくそうと思っていたが、
すんなりの話にのめりこめ、夢中になってしまった。
また、家族、中国文化、歴史(文化大革命)を体感することができる小説。

主人公は陸一心。
5歳の時、満州で終戦を迎え、ソ連兵に家族を殺されながらも生き延びた。
悲劇はそれだけでは終わらない。
その後、中国人に拾われ、奴隷として働かされ、売られ、
小日本鬼子と中国人から差別され、無実の罪で刑務所に入れられ、
辛い日々を送る。

陸一心の半生を読むと、自分の日々の悩みがしょうもないことに思われる。

その辛い日々のなかでも陸一心は志をもち、
まじめに生き、幸せをつかむ。
少しは見習わないといけない。

その陸一心の人生を支えたのは、
売られていた幼い日本人陸一心を自分の子として育てた
中国人教師陸徳志だった。
愛情を注ぎ、貧しいながらも大学まで行かせ、子供の幸せだけを祈る父。
刑務所での悲惨な生活を送り、死を選んだ方が楽であったが、
父に恩を返す前には死ねないと、それだけを希望に生きた陸一心との父子の愛には、
胸がいっぱいになった。

大地の子
大地の子
posted by xi at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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